東京商工リサーチの最新の調査(11月10日発表)によると、2025年の中小事業者の「後継者不在率」は62.6%で、前年の62.15%から0.45ポイント上昇した。調査を開始した19年の55.61%から毎年増加を続けている。高齢の社長に後継者がいないケースも多く、代表者が70代の事業者で32.01%、80代でも24.97%が後継者不在だという。
引き継がせる相手を社内にみつけられないケースが増えている状況下で、第三者への事業譲渡を検討する事業者が年々増加している。M&A支援の専門会社レコフによると、24年の日本企業のM&A件数は4700件で、1985年に調査を開始して以来最多となった。
こうした外部への事業譲渡ニーズの高まりを受けて、国はM&Aに関するさまざまな施策を推し進めてきた。支援事業者の質の確保に向けて21年にスタートした「M&A支援機関登録制度」もそのひとつだ。税理士がM&A支援をするにあたって無視できない制度なので確認しておきたい。
M&A支援機関には、国が定めた「中小M&Aガイドライン」を遵守することが求められる。ガイドラインの内容は、顧客の利益の保護や情報管理の徹底といった基本的なものから、契約の重要事項の説明などの具体的な行動を規定するものまで多岐にわたる。これらを遵守する支援機関が関与することで、中小事業者が安心してM&Aに取り組めるというわけだ。
当然、M&Aや事業譲渡のサポートは支援機関の専売特許というわけではなく、登録していなくても手掛けることができる。それでも11月20日時点で3089機関が登録し、このうち「税理士」は、「M&A専門業者(仲介)」(726機関)、「コンサルティング会社(経営コンサル)」(548機関)に次いで多い479機関。全体の15.5%を占める。
登録する最大の理由とされているのは、M&Aの諸費用を国が一部負担する「事業承継・引継ぎ補助金」を受給するには支援機関の関与が必須条件となっていることだ。顧問先にとって補助金を受給できるかできないかは重要で、いつ相談を受けても対応できるように「登録だけはしておく」という専門家もいるという・・・(この先は紙面で…)
超人気コラム
税理士が最低限知っておきたい
税界の今を切り取るオピニオン
プロが教える
一般紙では書けない銀行対策
納税通信
社長のミカタ
オーナーズライフ